秋田県能代市の老舗酒造会社「合名会社西村醸造店」に破産開始決定 清酒「楽泉」など

信用調査大手の東京商工リサーチによると、秋田県能代市の「合名会社西村醸造店」(代表社員:西村佑一)は11月2日、秋田地方裁判所能代支部から破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人には大庭秀俊弁護士(白神ひまわり基金法律事務所、秋田県能代市大町5-26、電話:0185-88-8980)が選任されている。負債額は債権者11名に対して7390万円とのこと。

同社は1751年(宝暦1年)に創業した老舗酒造会社。明治期の12代当主が「酒は人の心を楽しませてくれる」ということから命名した清酒「楽泉(らくいずみ)」は相応の知名度を有していたほか、大手ビール会社の代理店としても事業を展開し、ピークとなる1994年9月期には約9億8481万円の年間売上高を計上していた。しかし、代理店事業についてはディスカウントストアへの納品により赤字を計上するなど採算性が低かったことなどから2008年6月に同事業から撤退し、業容を縮小させていた。

その後の年間売上高は1億円を割り込むなど業績は低迷、2017年9月期の売上高は約2800万円にとどまり、約600万円の赤字を計上。大幅な債務超過に陥るなど脆弱な財務状況が続いたため、事業継続を断念し今回の事態となったという。


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