破産手続き中の和菓子製造販売「株式会社花園万頭」、工場を再稼働、事業譲渡で営業継続へ

信用調査大手の東京商工リサーチによると、5月31日に東京地方裁判所に自己破産を申請し同日、保全管理命令を受けた東京都新宿区の和菓子製造販売業者「株式会社花園万頭」(代表取締役:石川一弥)は6月3日、生産を停止していた自社工場の稼働を再開するとともに、6月7日までとしていた店舗営業を継続する方向で調整中であることがわかった。保全管理人である野田聖子弁護士(永沢総合法律事務所、東京都中央区日本橋3-3-4永沢ビル5階、電話:03-3273-1800)の事務所によると、破産手続きは継続されるが、複数名乗りを上げているスポンサー企業や第二会社への事業譲渡という形での営業継続を目指す方向で調整しており、6月末で解雇予定だった従業員についても継続して雇用する見込みだとしている。

同社は1834年(天保5)年に創業した老舗の和菓子製造販売者。自社工場で製造した「花園万頭」「ぬれ甘なつと」「花園春日山」などを中心に「花園涼菓」「東京あんプリン」といった季節商品などの製造・販売も行っていた。販売については、本店等での直営販売のほか、首都圏の有名百貨店に開設されている56箇所の売場で販売し、ピークとなる1994年6月期には約42億円の年間売上高を計上していた。

しかし、バブル期に過剰な有利子負債を抱えていたほか、東日本大震災後の販売不振などで業況が悪化。さらに近年は、消費低迷による売上不振が続き2016年6月期には年間売上高が20億1105万円に減少し、1億9042万円の赤字となるなど、債務超過に転落。2017年6月期の年間売上高も19億272万円にとどまるなど、経営悪化に歯止めが立たなかったため、約20億円の負債を抱えて破産申請に至っていた。
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■関連リンク
東京新宿花園万頭
http://www.tokyo-hanaman.co.jp/

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